雑誌の日付は信じるな!
普段雑誌を読む方ならお分かりいただけると思いますが、
日付に関する数字がたくさん載っています。
過去にも似たようなことを書いたことがありますが、
今回は雑誌の日付に焦点を絞って解説したいと思います。
で、その前に注意していただきたいのが
雑誌と書籍ではルールが違う(らしい)という事。
今回は雑誌に絞っての話となります。
雑誌に載っている日付に関するものは大体
①発売日、②発行日、③月号(号数) でしょう。
人によって多少の認識の違いはありますが、
①の発売日は雑誌がいつ発売されるのか
の日付と思ってください。
定期的な発売のある雑誌(定期刊行物)は雑誌毎に標準発売日があり、
毎週及び毎月その日を基準に発売があります。
ただし距離的な問題があり、
東京では発売しているのに
岡山ではまだ未発売と言う事態がしばしば発生します。
いわゆる大新聞と言われる新聞は東京を基準に広告を載せているので
『A新聞に今朝載っていたから』とお問い合せいただいても
岡山ではまだ発売になっていない
なんてことは日常茶飯事です。
②の発行日とは裏面に小さく書かれてある業界独特の日付です
元々は郵政省に第三種郵便の認可を受ける際、
申告日より後に出来上がりとなってしまうと認可が取り消されるため
安全対策として先の日付を付けていたそうです。
他の理由として
A.物流が遅かった時代の名残で、地方の書店に到着した時に古い本と認識されないため
B.同じジャンルの本なら新しい日付の本を手に取ってもらいやすいから
C.少しでも長く店頭に置いてもらうため
などの理由もあります。
発売日(店頭に並ぶの日)と発行日(発売が出来る状態になった日)が
同じ日付になっている本もありますが、
どちらかというと発行日の方が先の日付となっていることが多いです。
『店頭に並んだ後』に『発売が出来るようになる』
なんてナンセンスなのですが、
先の日付を記載して方が店頭での鮮度が保たれるなどの理由で
出版社が先を競ったことがあり、
現在では週刊誌で発売日より15日先まで
月刊誌で40日先までの表記が可能となっています。
以前からあるような有名なファッション誌などでは
(あくまで書店人にとって)あまり違和感のない
発売日、発行日となっていますが、
新しいジャンルで競争の激しいパズル雑誌などは
いったい何を信じたらよいのかわからない表示になっているのが実情です。
日付の付け方は③の月号表示も同様のルールで付けられており
その為、3月発売なのに入荷する本は3月号、4月号、5月号と
3種類の発売号が存在することになります。
日付の付け方の大枠は同じでも出版社ごとで運用のルールが違うため
発売日が3月、
発行日が4月、
月号表記が5月
なんてことも起こってしまいます
ファッション誌などは表示されている月号の季節のファッションが
載っているそうなので発売の日付が実際より先でも問題はないそうですが、
普通は『どの本が新しいの?』となりますよね。
結局いえることは『雑誌の日付は信じるな!』です