怖い本の紹介 背筋3作『近畿地方のある場所について』他2作
KADOKAWA『近畿地方のある場所について』背筋
2023/8/30発売 1,430円
KADOKAWA『穢れた聖地巡礼について』背筋
2024/9/3発売 1,430円
ポプラ社『口に関するアンケート』背筋
2024/9/5発売 605円
9月になりました。
もうすぐ夏も終わりますね。
みなさんは怖い話はお好きですか?
私は小学生の頃、学校の図書館で
未確認生物(UMA)の図鑑など
結構熱心に見ていました。
存在するのかしないのか?
科学で解決できないことってあるのかないのか?
怖いもの見たさと、
未知なるものへの好奇心というのは、
子どものころから
誰しもが持っている本能的興味なのかもしれません。
昔、あるカーディーラー様の待合に
この種の「UMA」系の本を置いてもらったところ、
読まれ過ぎて本がボロボロになってしまったという話をお聞きしました。
普段は自分のスマホで自分の好きな世界の延長で
時間をつぶすのに慣れている私たちですが、
それ以外の新たな出会いが待合にあったら、
それはその人の人生を豊かにする感動を
与える手助けにもなると思います。
待合がこどもの頃、面白い本に出合った
学校の図書館に変わるかもしれません。
今回、ご紹介させていただいた背筋さんの
怖い話は、いままさに旬のベストセラーですが
何といっても、読みやすくて
続きが気になって、当然怖いです。
何章かに分かれているので、
待合で1,2章読んでしまったら、
続きが気になって、
どうしても最後まで読みたくなる可能性があります。
モキュメンタリーという手法で
フィクションをドキュメンタリーのように
表現してくれているのが
この作者さんの特徴であり、魅力です。
『近畿地方のある場所について』と『口に関するアンケート』の2作は、
独特のリアリティ感が癖になる
モキュメンタリー・ホラーの傑作です。
もう1作の『穢れた聖地巡礼について』は
他の2作よりストーリー性が強いですが、
話の行く先が気になって止められない面白さはかわりません。
私が学生の頃にKADOKAWAホラー文庫というものができて
『リング』や『パラサイトイブ』にはまりました。
作品がよくできていて
こんなに面白い物語を
本当によく考えられるものだと感心して
作家さんに敬意を覚えました。
いつの時代も
時代を超えて
素晴らしい作品は
次から次へ
生まれていくのですね。
みなさんも
素晴らしい作品に
たくさん出会って
人生を楽しんでください。