長半紙(ながはんし)
少々季節は外れるのですが、小学生の夏休みの宿題?の一つとして岡山では書道展への出品があります。
この時期の書道展は山陽新聞社主催(7月末~8月初旬頃締切)の会となりますが、
もう一つ冬休みの宿題として書き初めを兼ねた岡山県習字教育研究会(県習教)が主催の書き初め展覧会というのもあります。
(ほかにもあるそうですがメジャーなのはこの2つです)
で、解りづらいことにどちらも専用の長半紙での提出が必要で
◆山陽新聞用(毛筆)が 184×634 (実測値につき誤差有)
◆県習教用(毛筆)が 190×640 (練習用も同サイズ)
◆ 〃 (硬筆)が 175×390 ( 〃 )
となっており、特に毛筆の用紙が微妙に違っています。
このあたりをお客様より質問されても明確な回答が出来ませんでした。
折角なので整理してみたいと思います。
”長半紙”があるという事は普通の”半紙”もあるということなのでまずは半紙から
有名メーカーの半紙をカタログから拾ってみると
(呉竹) 242×334
(マルアイ) 240×333
(あかしや) 243×334 ※243×334もあり
と書いてあり、
(wiki)では 243×333 とどれも微妙にサイズが違います。
これは半紙の元になっていると言われる杉浦紙が
1尺6寸 × 1尺1寸 = 30.3cm×16(寸) × 30.3cm×11(寸) = 484.8cm × 333.3cm であり
半紙はその半分の大きさなので
242.4cm × 333.3cm が基準となりそれぞれのメーカーが似たようなサイズで発売しているようです。
また半紙を書道の代表的な規格の中で図にすると
とこんな感じ!
あまり統一感のない大きさだという事がわかります。
次に本来のテーマである長半紙に戻って調べてみると、もっと大変なことに!
他の方(あっとすしでほっとして様)のブログ(関東方面)によると
八ッ切り(小型条幅)・・・ 17cm x 68cm
東京小判・・・・・・・・・ 19cm x 68cm
千葉判・・・・・・・・・・ 21.5cm x 83cm
半紙三枚判・・・・・・・・ 24.3cm x 100cm
埼玉判・・・・・・・・・・ 26cm x 78cm
東京判・・・・・・・・・・ 27.5cm x 101.5cm
半切り(条幅)・・・・・・ 35cm x 136cm
とあります。
またメーカー品では
マルアイ 学校書初め 173×682
100均 長半紙 175×680 となっており
岡山の 184~190 × 634~640 とも違います。
結局サイズを調べることに終始してしまいましたが、わかったことは
◆書道と学校の習字とは紙の規格が違うようだ。
◆特に長半紙に関しては地域やメーカーによってもサイズはほとんど違う。
◆岡山の長半紙のサイズは100均に近いので練習用なら使えなくもないかな?
ぐらいでしょうか。
もちろん100均などで購入せず当店でお求めいただきたいのですが
10枚単位で手巻きしている関係上、標準価格より1~2円高いうえに練習用紙は置いていません。
ですが、実際お客様は専用の清書用紙を購入され練習がてら書きながら出来の良かったものを
出品用に提出されているようです。
なので、専用の長半紙の購入をお勧めします(次は年末からになりますが・・・)
今回も書いていてなんだかわからなくなってしまいました。